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佐藤芳直 人財化セミナー Presented by S・Yワークス佐藤芳直 人財化セミナー Presented by S・Yワークス

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講師紹介

1958 年 2 月、宮城県仙台市生まれ。1981年早稲田大学商学部を卒業後、株式会社日本マーケティングセンター(現 株式会社船井総合研究所)に入社。20 代から一躍トップコンサルタントとして第一線で 活躍。異例の昇進を続け、29 歳で部長職に。1994 年、当時の上場企業最年少役員に就任。船井総研 2 人目の上席コンサルタントになる。


2006 年 3 月、同社常務取締役を退任。同年 4 月に家業である会計事務所を統合し、財務戦略と経営コンサルティングを主業とした株式会社 S・Y ワークスを設立、代表取締役に就任。「経営の目的は永続にあり」の哲学のもと、“百年企業の創造”を提唱し、その一貫した佐藤哲学には熱烈な信者が数多く存在する。


活動の広がりは日本のみならず、米国、フランス、イタリア、そしてスリランカまで至る。37 年のコンサルティング実績は約 4,000 社におよび、幾多の一流企業を生み出し、常に日本の経営コンサルティングの先頭を走っている。また講演においては企業経営者のみならず、教職者、そして子育ての情熱溢れた父母の間にまで広く聞かれ、「日本一の感動講演」としてファンも多い。

インタビュー 佐藤 芳直
人財化セミナー 2019 を振り返る

2019年の人財化セミナーは全国6会場で合計1700名の老若男女の方々が参加されました。職業もキャリアも立場も違う1700名が何を求め集ったか、佐藤芳直は何を伝えようとしたかを振り返ります。
2019年の人財化セミナーは、メインテーマを「言葉」にしました。このテーマを選んだ理由を教えてください。
人間は今、言葉の力を強く意識している時代だと思います。私たちは、言葉を失いつつある危機感の中に生きています。そして言葉を一所懸命紡ごうとしている人も多く出てきていると感じます。
 AI化が進めば進むほど、私たちは、人間の本質や本性は何だろうと考えます。人間を解体していったときに何が最後に残るのか…?それが「言葉」です。人間が人間たる所以、それは「言葉」を使うということです。
 「言葉」は人類(ホモサピエンス)を進化させてきました。
 特にギュッと圧縮された島国で 暮らしてきた日本人はどこの地域 のホモサピエンスよりも濃密に 「言葉」を熟成させる時間と機会 を持ち続けてきたと思います。
 あらゆる根底にある「言葉」を社会にでる若者たちにしっかりと認識してもらいたい、そのことを経営者やリーダーたちからも伝えてもらいたいと思ったことが一番の理由です。
言葉を失いつつある危機的な時代について具体的にどんなことで感じますか?
私の長男は障がいをもって生まれてきました。彼は23歳になりますが、私は、彼を授かってから差別や障がいに対してフラットな考えを持ち、活動をしてきています。しかし、世の中には、例えば長男と一緒に泊まれない宿があること、食事に連れていけない場所があるのも事実で、それは当たり前のことだと思っています。
 寛容性の高い日本であっても、 インターネットの社会にはポリティカルコレクトネスのような意見に人々が集まりやすく、結果としてそれが正論のようになっていきますが、言葉が一方的に偏向していくと、とても危険でおかしな社会になると感じます。
 例えば、昨年「働き方改革」という言葉がでました。「働く」ということに「方」をつけ、それが働くことの本質のように聞こえるのはどうしたらよいものかと思い、2018年の人財化セミナーのテーマは「働き方改革ではない。今こそ、生き方を学ぶとき」 というテーマにしました。
 「言葉」というのは…人を殺すこともできてしまいます。そのことを理解できていない人が、人を傷つけ、ひとりの人間の人生を変えてしまうような「言葉」を使い、「言葉」の大切さを知らない人ほど、実は様々なことに声高になっているような、そんな世の中の危機感を一層強く感じています。何かが、間違った方向に動き 始めている、その原因が「言葉」 にあるのではないかと考え始めた時、今年の人財化セミナーでお話した通り、急増した幼児虐待の数とラインの普及率が何か深い関係 があるのではないかと仮説を立て てみました。
経営者やリーダーという立場にいる方のアンケートの中で「若い部下が年々増えていくが、言葉が通じなくなってきていることを感じる。どのようなことをしたら、それが解消できるか?」という質問が多くありました。経営者、 リーダーにアドバイスをお願いします。
まず大前提に「言葉」は通じないという立場に立って下さい。多くの方が「言葉」は通じると思って部下と話をし、心が通じると思って「言葉」を発していると思います。心が多様化している今、心に届く言葉を発することはなかなか難しいという現実があります。
 例えば、「しっかりやりなさい」「きっちりしなさい」「ちゃんとやっているか?」など、経営現場でも使いやすいアバウト用語があります。皆さんも使っていませんか?
 我が社において、何が「しっかり」で、どんなことが「きっちり」で「ちゃんと」とはどういうことなのかをリーダー一人ひとりが、カタチにするべきだと思います。しかし、その目的はカタチにすることではありません。
 カタチにするまでのプロセスの中で、必ず言葉のやり取りが生まれ、共通の言葉が生まれ始めるはずです。そのためには、一行でも二行でもいいので、社員(部下) と文章のやり取りをしましょう。言葉の中に互いの心が必ず見えます。そういう努力を経営者やリーダーは今大切に取り組むべきであると思います。そして、部下たちと対話の時間を作りましょう。メールや電話だけではなく、今日はこの社員(部下)と話そうと決め、食事でも飲み会でも移動でも一緒の時間をつくり対話をして下さい。
若者たち(社員・部下)にはどんな努力が必要だと考えますか?
まず手紙やはがきを書くことから始めてほしいと思います。手紙 やはがきはメールよりもはるかに緊張します。それだけ時間も努力も必要です。人財化セミナーでもお話しましたが、「書き言葉」の訓練が「話し言葉」を磨きます。手紙というのは、未来から言葉を考え、紡ぎださなければ書くことができません。その上、ディレートボタンはありません。自分を成長させる稽古だと信じ、楽しく取り組んでほしいと願います。
人財化セミナー2019を終え、今感じていることを教えてください。
今年は「コミュニケーションとは?」ということを考える時間をとても長く取りました。もう数年前から人財化セミナーで必ず皆さんにお話しすることの一つに「一つの言葉、動作、表情を大切に」 があります。この本質は、「伝える」ということ、すなわちコミュニケーションということです。私たちは、遠い祖先から「伝わらなければ何事も意味がない」ということを教えられてきています。日本の高品質な技術や伝承されている文化が証明しています。「コミュニケーション」ということを深く考える中で次の3つのことにある瞬間気づきました。
1.創造力 2.共感性 3.調和力
創造力とは…相手にどんなことをしてあげたら心に届くのか創造する力
共感性とは…共感する感性、感情を持っていること
調和力とは…人間関係や会話を調和させる力
 どんな立場にいる人であってもこの三つの力を高めていくことが不可欠であると確信しています。
 「言葉」というのは、相手の心に届けるためのもの、かつ会話を調和させるためのものであり、紛争を起こすためのものではありません。
創造力を発揮して共感性をお互いに引き出しながら、最終的に調和していく。そういう当たり前の ことを今、人間が深く考えていかないと、時代はとても危険な方向にいくと思います。
 一人ひとりが丁寧に「言葉」を尽くすことの積み重ねが、より良い未来をつくると確信しています。2019年の人財化セミナー が皆さんの素晴らしい未来の一歩になることを祈っています。そして来る2020年の人財化セミ ナーに向けて、私もさらに学び続けます。
 今年もたくさんの皆さんのご参加ありがとうございました。